森下国彦・村山由香里・門永真紀『企業法務におけるナレッジ・マネジメント』の読書メモ

前書き

気になった箇所だけ、自分の言葉でbullet point形式にまとめていきます。

気になった箇所色々

■ナレッジマネジメントとは

ナレッジマネジメントとは、「情報・知識・経験・知恵など(ナレッジ)を集約・管理・共有(マネジメント)し、それらを有効活用するための仕組み(ないし仕組み作り)(3頁)」

知識の集約・知識の管理・知識の共有・知識の活用の全てに関して、各アクターのインセンティブが働く仕組みにする必要がある。

引用元:http://informationr.net/ir/8-1/paper141.html

■ナレッジマネジメントの目的(12頁-15頁)

  • 業務の効率化
  • 生産性の向上
  • 質の向上
  • リスクの低減
  • 人材育成
  • 職場環境に対する満足度の向上
  • 顧客への法的アドバイスに関する内容の一貫性の担保

■ナレッジマネジメントの土壌(28頁-29頁)

個人の知識やスキルが評価対象となる環境では、ナレッジマネジメントが機能しにくい。
※ナレッジの共有が、個々人の金銭や名誉をドブに捨てることにつながる。

■ナレッジマネジメントの組織(37頁-38頁)

ナレッジマネジメントチームとは別に各チームor各部署に「リエゾン」を置く。
リエゾンの役割は各チームor部署内のニーズの洗い出し・ナレッジ蓄積方法に関する要望の取りまとめ・ナレッジ共有の呼びかけであり、専ら"現場"に固有の暗黙知の拾い上げを可能にすることにある。

暗黙知は拾い上げ・記録・(活用可能なレベルでの)共有のいずれも難しそう。

■ナレッジマネジメントのインフラ(42頁-)

ナレッジ共有のためのポータルサイトの立ち上げは必須。
管理者を中央集権にするか地方分権にするかは規模次第。
UI・UXが簡潔で、検索機能やカテゴリ機能があるなど、目的のナレッジに短時間で辿り着けることはワークさせるために必須。
ナレッジではなく、契約書の先例や雛形などについては文書管理システムを利用する。
文書管理システムには①検索しやすい②バージョン管理できる③文章を先例として残すまでのハードルが低いなどの機能要件が求められる。

検索機能とカテゴリ機能が必須。
ナレッジポータルと文書管理システムは分けてもOK。

■個々人にどうやってナレッジを入力してもらうか(46頁-52頁)

ナレッジマネジメントの失敗の99.999999999%は誰もナレッジを入力しないことに起因する。その原因は以下の通り。

  • 入力がめんどい。半端なくめんどい。
  • 「ナレッジとして残す価値があるものを残す」というルールにより、「何が良いのか」という判断の心理的負担・工数的負担が発生し、過半数のユーザは殆ど何も記録しないという選択を選ぶ。
  • ナレッジ記録に対する温度感が社員によって全然違う。

以下がその対策。

インセンティブ制度

  • インセンティブ制度
    • ナレッジ記録を昇進の条件に含める。評価には記録したナレッジの数ではなく、参照された数やフィードバック数を利用し、数と質の総体としてのポイントを利用する。
    • 皆がナレッジを利用できる状態にする
    • 貢献者を周知して社会的名誉を与える
  • 入力のハードルを下げる
    • 情報を例外なく全て記録させる(作成したドキュメントや日常的な暗黙知が全てどこか残るようにする)
    • コメントなどのように既存のナレッジに対してフィードバックできる仕組みを作る
    • 新卒には全てのドキュメントを共有フォルダに残し、日常的にナレッジを残すように習慣づける
    • 中堅社員にはナレッジマネジメントのマネジメントに参加してもらう
    • ベテラン社員は習慣化しようとしても言うことを聞かないので、教師役として暗黙知を伝えてもらうにする

読んでよかったわ、この本

■その他(53頁-187頁)